女性の性機能障害について
更年期以降、女性ホルモン(エストロゲン)分泌の低下により、ホットフラッシュや気分障害など全身的な症状以外に、性器、膀胱、尿道には以下に示しますような様々なトラブルがおこります。
性器の変化
- 膣の弾力がなくなり粘膜が薄くなります。
- 膣分泌物が少なくなり、乾燥した状態になります。
- 膣内の酸性度が弱まり、細菌が繁殖しやすくなります。
こういったことが、外陰部のかゆみ・痛み、性交痛、膣炎(帯下の増加)などの症状の原因となります。
膀胱、尿道の変化
膀胱・尿道の粘膜も萎縮し薄くなるため、あまり尿がたまってなくても尿意を感じやすくなり、尿失禁することもあります。
治療
局所の女性ホルモン低下による症状(症状が性器、膀胱、尿道に限られる場合)には、膣や外陰部に女性ホルモン軟膏を少量塗布する治療を行います。
また、性的意欲の低下、膣の入り口の痛み、特に原因はないが元気が出ない、などの症状には、男性ホルモン軟膏を外陰部もしくは胸部に少量塗布することで改善するといわれています。